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2017年 10月 12日

基調講演会「兎追いしかの山~里山の過去・現在・未来~」開催

里山保全技術者養成講座2017
基調講演会「兎追いしかの山~里山の過去・現在・未来~」
開催しました


「里山保全技術者養成講座2017」開講に先がけ、京都府立林業大学校校長の只木良也先生にご講演いただきました。
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里山=日本人の心のふるさと   
   
  日本文化の根底を流れる思想の源。

   日本は木の文化。コメの文化。

   里山の軽視・喪失は日本人としての心の喪失。。。



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「咄家もここぞというところで上着を脱ぐ!」と。
上着を脱がれて、熱い話は続きます。

『里山の課題』
里山の存在価値が認められないのはほんの今だけの判断。
里山の利用には将来的な判断が必要

今すぐ利用法が決まらない場合は、しばらくそのままに。

どうしても必要な「開発」が入る場合は、出来るだけ現状の里山を残し、あるいはそれを活かして開発計画の中に取り組む計画。
それが、不経済・非効率であろうとも

①存在価値の評価が必要 ②都市施設としての位置づけが必要 ③里山と農村は不可分

「林」と「農」と「人」との相互の物質循環を通じた共生社会へ

化学肥料・石油系燃料によって断絶された循環。
これの見直しこそが消費型社会から循環型社会への転換につながるのでは。


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里山のお話しをいただいたあとリクエストで一話
「森林が育てる文化」について駆け足でお話しいただきました。


湿潤森林型思考×乾燥砂漠型思考

湿潤森林型思考
日本=コメ文化で守られる森
・水田は斜面を登るのが苦手(棚田 労力も時間も要る)
 →森が残る

森が育つ気候
雨が多く夏暑い気候は、森が育つのに最適。
 →空気の様な存在。あって当たり前。大事にしない。

乾燥砂漠型思考
ヨーロッパ・中近東=麦文化で失う森
・麦は斜面を登るのがカンタン

・森を切りひらいて、どんどん畑に

・森がなくなる(→災害頻発)

 →250年前には自然保護思想発生


湿潤森林型思考
森が育てる思想
・倒木更新=倒れた古木を礎にして、新たな世代の木が育つこと。やがて、養分として役を終えた古木は朽ちて土に還る(循環・輪廻転生思想)

・往生(おうじょう)=往って生きること

・山岳信仰。鎮守の森。

・森厳(しんげん)=極めて厳かなるさま

・古神道:八百万の神々 ×仏教:山川草木悉皆成仏

乾燥砂漠型思考
砂漠が育てる思想
・死体も干物の世界 「死から生」の発想はない。

 頼りは自分だけ。他人を当てにしない→周囲敵対・戦闘的

  *中近東砂漠型思考は西洋型思考のベース

湿潤森林型思考〈人が自然に順応する型〉
長所
直接生命の危険なし。身の回りの生活可能
 →余裕、譲り合い。相互扶助。共同生活。思いやり。

見通しのきかない森の中、迷い迷いしながら忽然と桃源郷に至る。
道に迷っても、元来た道を辿れば良い。
=失敗してもやり直しがきく。


乾燥砂漠型思考〈人が自然を制御する型〉
長所
鳥瞰的に全体を観る。
 →分かれ道では自己の判断に基づき選択。

二進法(+か-、白か黒)式思考

元には戻れない。



今の日本思考回路
明治以降、西洋的思考を近代的と解釈し、思考を転換
湿潤森林型思考から乾燥砂漠型思考へ
 →大局を視ずに目先の黒白だけをつけたがる欠陥(湿潤森林型思考・乾燥砂漠型思考 両思考の短所)思考回路

「玉虫色」・「ファジイ」は悪いことなのでしょうか?




貴重なお話をいただきました。
続きは只木先生の著書で!

ゆめほたるの図書コーナーで貸し出しています。
是非、ご利用下さいませ。


by kuni_yumehotaru | 2017-10-12 13:21 | ワークショップ・講座関係
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